緊急事態であるいま、毎日さまざまなメディアからとてつもない量の情報に触れていることと思います。特に、政治や社会制度、特定の人物に対する批判や賞賛なども、数多く目にするでしょう。そのなかで、激しい言葉や極端な考え方に出遭うこともあるかもしれません。 教育の場で10代の人々と間近に関わっている身として、ひとつ、高校生の皆さんにお願いがあります。 インターネットに溢れる情報を見て、何も疑うことなく、「これはこうだ」と思いこまないように、どうか気をつけてください。 たとえば、有名な誰かやが「政治とはこうあるべきだ」と言ったとしても、「政治とはこうあるべき」なんてことは決してなく、「政治とはこうあるべきだ、と考える人もいる」というだけです。そう捉えてほしいのです。 たくさんの人々がさまざまな立場からさまざまなことを言います。そのほとんどすべては、それぞれの人にとっての正しさでしかないということを、忘