<来月のG20サミット開催を前に、会場となる中国の杭州では、常識をはるかに越える厳重な警備が実施され、市民は通常の生活ができない状況に陥っている> 今年のG20サミットが9月4日から5日にかけて、中国浙江省杭州市で開かれる。中国がG20を開催するのも、習近平が中国最高指導者に就任した後このような会議を主催するのも初めてだ。中国政府はかつてなくこの会議を重視し、浙江省は7月から道路、鉄道、航空など公共交通機関の安全検査を強化してきた。 しかし中国では、G20の安全確保のための措置が住民にひどく迷惑をかけている事実がまったくニュースとして伝えられていない。杭州市民はネット上で自身の体験を語っているが、その内容はあきれるものだ。8月以降、杭州の多くの企業は休業に追い込まれ、大量の店舗とレストランが閉店を命じられた。反政府派の人々は強制的に地方観光に行かされ、杭州向けの宅急便業務も停まった。観光名