統治不全、競争焦り 回転ずしにひずみ スシロー減益業界首位の回転ずしチェーン「スシロー」を展開するフード＆ライフカンパニーズが４日に発表した令和４年９月期連結決算は最終利益が前期比７２・６％減の３６億円だった。すしネタの在庫がない状態で広告を続けるなど、まともな会社ではあり得ない不祥事が響き大幅な減益となった。回転ずしでは、４位の「かっぱ寿司」も９月に運営会社の当時の社長が、競合会社から仕入れデータなどを不正に持ち出したとして逮捕された。新型コロナウイルス禍で勝ち組とされた業界の急成長がひずみを生み出し、行く手に影を落としている。 「できるだけ売り上げを落としたくないという思いがあった」。フード＆ライフカンパニーズの水留浩一社長は４日に開いた決算説明会で不祥事について、こう言い訳した。 「市場をリードする業界首位のおごりの部分もあった。組織が急激に大きくなる中でガバナンス（統治）不全が生じているのではないか」。ある業界関係者は、こう分析す
