能登半島地震を受け、奥能登から県都・金沢市への引っ越しを決意する人が増えている。金沢の不動産会社では被災者の賃貸住宅への申し込みが急増。高齢の祖父母を金沢に呼び寄せようと、息子や娘世代による代理契約が目立つ。不動産仲介業者では物件のオーナーに働き掛け、家賃を無料にする動きも出てきた。 「先週末から被災された家族の問い合わせが急増した。被災者が安心できるよう、できる限り早く住居を提供したい」と話すのは、アーバンホームの担当者。地震後は、能登地区からの避難者を中心に1日30組ほどの家族が来店し、約100件の成約があった。 被災者への支援として、仲介手数料や一定期間の家賃を無料とするほか、生活用品の購入支援策も打ち出した。地震直後から、能登に比較的近いかほく市や津幡町などへの一時的な移住が目立っていたが、家族向けとなる2LDK以上の物件が少なくなり、同社は今後、金沢市以南地域に対象エリアが拡大す