今月から連載を再開することになりました。去年8月、掲載を断られ、いったんは連載を止めることにしましたが、朝日新聞社は、「掲載を見送った判断は誤りだった」と謝罪。第三者委員会を設置して、私の連載コラムを掲載しなかった経緯などについて調査し、結果を公表しました。その上で、私に連載の再開を要請しました。 私の心を動かしたのは、多くの読者や朝日新聞記者から「連載を再開してほしい」という声が寄せられたことでした。現場の記者たちの「朝日新聞を再生させる」という熱意と決意を感じ、読者の立場から、紙面をチェックする役割を果たそうと考えました。 記者たちが心血を注いで作成した記事を論評するのは、安易な気持ちではできません。批評する私の姿勢もまた問われていると思うと、身がすくみます。 前回の私のコラムの掲載がいったん拒否されたのは、去年8月5日付朝刊の検証記事について、私が不十分なものだと批判したからです。こ