僕の数少ない趣味の中のひとつに落語を聞く、というものがあります。ボーっとオジサンの話を聞いているだけの行為を趣味にしていいのか分かりませんが、好きなのです。受験生時代にドハマりしました。入試の結果は散々でした。 僕が実際に初めて落語を聞きに行ったのは、随分幼い頃、九代目(訂正)林家正蔵襲名披露公演でした。当時の感性で正直に言えば、この会の主役であるはずのトリの正蔵のネタが一番退屈だったように記憶しています。 初心者向けの落語家さんは立川志の輔と春風亭昇太だって以前伊集院光が言っていたような。僕も立川志の輔は大好き。それから立川談志、桂枝雀、柳家喬太郎。うーん、いかにもニコニコ動画から入門したタイプのラインナップである。僕もまだそれほど歴が長いわけではないからね。 今回紹介するのは、コメディ要素強め、爆笑王と呼ばれる桂枝雀。彼の天才ゆえの苦悩などについて知るのは彼に深く興味を持たれてからにし