AIM製剤の開発に取り組む東京大学大学院医学系研究科の宮崎徹教授。世界初の腎臓病の特効薬として早期実用化の期待がかかる(撮影/山本友来)この記事の写真をすべて見る たんぱく質AIMの働き 高齢猫の「宿命」のように受け止められてきた腎臓病。初期療法食による対症療法の充実や、夢の治療薬の開発も進み、様相は一変しつつある。AERA増刊「NyAERA (ニャエラ) ネコの病気と老い」から腎臓病の治療法を紹介する。 【表で見る】AIMを投与し、尿が流れるようになるまでの流れ * * * 症状悪化を抑制するのが限界だった腎臓病との向き合い方が、「治療」へと根本的に変わる可能性も見えている。 世界初の腎臓病の特効薬として早期実用化の期待がかかるAIM製剤だ。 東京大学大学院医学系研究科の宮崎徹教授(56)は、血液中の「AIM」という約350個のアミノ酸からなるたんぱく質が、人間や猫の腎機能改善に大き