では、日本の改憲への動きに米国はどう反応するのだろうか。日本の憲法は日本自身が決めるという大前提は揺るがないにせよ、それでもなお米国の意向は日本側の論議ではどうしても大きな要因の1つになってしまう。 結論を先に述べてしまうならば、今の米国では日本が憲法を改正しようとしても反対はなく、むしろ改憲が日米同盟の強化に役立つとして歓迎する向きの方が多くなった、と言えよう。 日本の憲法改正に関してなぜ米国の態度を考えるべきのか 自民党が4月28日、憲法改正草案を発表した。サンフランシスコ講和条約発効の60周年記念日にタイミングを合わせての発表だった。この条約の発効は戦後の日本の独立を画していたからだ。 4月16日には東京都の石原慎太郎知事が訪米中の演説で日本の現憲法の破棄を提唱した。石原知事が米国側に対して正面から今の憲法の欠陥を訴えたために、改憲論議は日米関係での論題としても浮上したと言える。 で