17日のギリシャの再選挙は、急進左派連合(SYRIZA)が敗れて、ギリシャのユーロ離脱の可能性はひとまず落ちつたかに思えたが、イタリア国債やスペイン国債の金利が高騰を続け、ユーロ危機という大きな問題の中、ギリシャの政治は数ある中のひとつの問題に過ぎないことが浮き彫りになった。実は、筆者はすでにユーロという通貨は詰んでいると、考えている。これからも何か問題があると、ドイツ政府やECBなどが、目先の問題を解決するための必要最低限の対策を講じ続けるだろうが、崩壊に向けてゆっくりと進んでいるだけで、なんら抜本的な解決に至らないと考えている。以下のチャートが見れば明らかだ。 10年物国債金利の推移 出所: Eurostat ユーロ圏若年層失業率の推移 出所: Eurostat ユーロ圏の弱い国の国債金利が発散し、逆に強い国の金利がゼロに沈んで行っている。財政が統合されないまま、経済のファンダメンタル