挨拶いろいろ。 出会いもいろいろ。 関係もいろいろ。 「ひさしぶり。はじめまして。」 これまで20年ちょっと生きてきた中で、こんな挨拶をした記憶は他にありません。 ──いや、だって、おかしいでしょう。「ひさしぶり」という挨拶は、相手のことを知っていて、これまで会ったことのある人に対して使う言葉のはず。そのあとに続くのが、初対面におけるお決まりの文句である「はじめまして」だなんて、わけがわからない。 こんな挨拶を使うケースを考えたら、それこそスピリチュアルな方向に持っていかざるをえないじゃないっすか。「やあやあ我が同胞よ、前世以来──100年の久方ぶりだね」「おうおう貴君であるか、今世ではお初にお目にかかる」なんて。……うーむ、限りなく怪しい。 もちろん、僕はそのように前世の記憶を持っている人間ではないし、かと言って、タイムリープを繰り返すどこぞのマッドサイエンティストでもなく、閉ざされた寒