人工知能(AI)を搭載したAIスピーカーが日本に上陸した。ここ数年日本ではコミュニケーションロボットが相次ぎ登場したが、実証実験や試験導入にとどまる例が少なくない。ロボットに比べ機能をそぎ落としたAIスピーカーはどんな変化をもたらすのか。コミュニケーションロボットを研究する大阪大学の石黒浩特別教授に聞いた。 ―AIスピーカーへの受け止めは。 「AIスピーカーは対話ができず、『音声入力スイッチ』や『音声入力検索器』といったところだ。音楽再生や天気確認以外の用途が広がらないと厳しいだろう。人間のパートナーになるには対話が必要になる。コミュニケーションロボットが本命だ。少し前のコミュニケーションロボットは音声認識が弱かった。アマゾンのAIスピーカー『エコー』が売れたおかげでマイクロホンアレイの単価が下がった。マイクロホンアレイは複数のマイクを組み合わせて生活雑音とユーザーの声を聞き分ける。この効