あんこ旅には思わぬ発見がある。 それがローカルであればあるほど喜びも倍増する。 今回は関東の古都・足利で見つけた絶品豆大福を書きたい。 百の言葉より、とにかく見ていただきたい。 メーンスポット、足利学校や国宝・鑁阿寺(ばんなじ)から歩いて5分ほどの場所にひっそりと暖簾を下げる、「上州屋餅店」(じょうしゅうやもちてん)。平日なので人通りは少ない。たまたま午後3時過ぎに、軽い気持ちで入ってみた。 豆大福やだんご、粟餅などの文字が見えたが、ほとんどきれいになくなっていた(大福だけが少し残っていた)。 申し訳なさそうに「午前中ならあるんですけど、今日は売り切れてしまって」と五代目の奥さん。板場の奥で五代目店主が仕込みをしている姿が見えた。いい職人の気配。杵の餅つき機も見えた。 これはシンプルな地味系だが、ひょっとして凄い店ではないか? 後日、出直すことにした。約1週間後、午前10時に再び暖簾をくぐ