文化庁による「新進芸術家海外研修制度(旧・芸術家在外研修)」とは、若手アーティストを主な対象とした支援制度のこと。1967年度よりスタートしたこのプログラムで海外留学を行なったアーティストは約3千3百人にものぼり、現在各方面で活躍を見せている。 東京・六本木の国立新美術館にて12月10日から2月5日まで開催される『19th DOMANI・明日展』は、これまでに海外研修を終えた13名のアーティストによる成果展だ。絵画、写真、映像、インスタレーションなど多彩な表現が集まる本展から、今回は参加作家のひとりである画家の松井えり菜にインタビューを行なった。 エビチリを目の前に白目を剥く自画像『エビチリ大好き』が『GEISAI#6』で金賞を受賞し、画家デビュー。宇宙などの壮大なモチーフを背景に描かれる巨大な「変顔」の作品などで知られる松井に、これまでの活動、2012年のドイツでの生活、そして海外での生