東京電力の福島第1原発の異常事態に、早産などで生まれた超低出生体重児らを何人も抱える福島県内の病院では、避難手段に医師らが頭を悩ませている。繊細な医療ケアが必要とされる小さな小さな命をどうやって安全な場所に運ぶか。医療現場は大きな問題に直面している。関連記事福島原発周辺住民にヨウ素剤配布を検討原発20キロ圏の避難本格化 対象者8…記事本文の続き 福島第1原発から南へ約45キロにあるいわき市立総合磐城共立病院は、この地域の拠点的医療施設。周辺の病院の中で唯一、新生児集中治療室(NICU)を持ち、気管にチューブを入れ人工呼吸を受ける慢性の乳幼児や1000グラム未満の超低出生体重児ら6人を抱えている。 東日本大震災発生直後に、NICUには12人が入院していたが、比較的、健康状態が良好な半数は埼玉などの医療施設に搬送された。あとの6人は移動中に機器のトラブルなどで体調を崩すリスクなどが考慮され、病