車を駐めてきた嫁が合流してきたので、大人どうしで今後の対応を相談しました。いずれにせよ集合まで時間があるし、まだ開店前なので、何か食べさせ、身支度を整えるためにも、自宅に一度帰って出直すことになりました。ところが車に戻る道中で、まだ娘が涙ぐんでいます。 「おかあさん ごめんなさい」 「ん?」 親父のほうは、朝から泣き続ける娘にウンザリし、ここまで追い込んだ母親にも腹を立てていたので、はじめは娘の言葉の真意を理解できませんでした。母親もなだめていましたが、その直後に、その理由を語る言葉に両親は愕然とします。 「おかあさんのチケットとれなかったよ」 急いでいた親父は、母親の分の3枚目の整理券をもらうことなど、すっかり忘れていたし、母親自身も見るつもりはなかったはずなのに、娘は子供なりに母親にもPerfumeを見せるつもりでいたのでした。 自分たちの整理券を手にした後も、娘が現場でグズグズとして