経営再建中の東芝が進めている半導体子会社売却の入札で、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業など2陣営が2兆円超の買収額を提示したことが分かった。東芝は子会社の価値を「少なくとも2兆円」(綱川智社長)とみており、東芝の希望を満たす提案額があったことになる。日本企業の参加はなかった。 関係者によると、東芝が3月29日までに実施した1次入札で、鴻海が3兆円に迫る額を提示した。米半導体大手のブロードコムも2兆円超だった。 同じく半導体大手の米ウエスタンデジタルや韓国SKハイニックス、投資ファンドの米コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)は1兆円台で名乗りをあげた。全体で10社弱が応札し、ほとんどが100%の株を買うことを前提としているという。 東芝は今後、月内にも候補を絞…