富士山の北のふもとから登山者や観光客を運ぶ「富士山登山鉄道」は、実現に向けて動き出すのか。山梨県が22日、可能性を探る勉強会を東京都内で開いた。戦前から幾度も浮かんでは消えた鉄道構想。地元には疑問視する向きもあるが、1月の知事選で初当選した長崎幸太郎知事や観光団体は意欲を見せる。 【写真】富士山の登山鉄道のイメージ図(「世界遺産 富士山の環境と観光のあり方検討会」の報告書から) 勉強会には元文化庁長官の青柳正規氏、元国土交通事務次官の岩村敬氏、参院議員の山東昭子氏、首都高速道路社長の宮田年耕氏ら14人が出席した。長崎氏は冒頭、「富士スバルライン開通から50年余りがたち、時代背景も変化した。5合目への交通手段に自動車を利用することは、環境の問題も含め、様々な課題が指摘されている」と述べた。 その後、山梨県企業局が1990年代に検討した新交通システムや、富士五湖観光連盟の「世界遺産 富士山の環