日経平均株価が3万円台まで上昇していることについて、日銀の黒田総裁は衆議院の財務金融委員会で、企業決算の内容が「従来考えていたよりも少しよいものが出てきている」との見方を示す一方、経済の下振れリスクは無視できないとして、金融市場などの動向を引き続き注視していく考えを示しました。 この中で黒田総裁は、株価上昇の背景について「基本的な考え方として、株価は企業の収益の先行きや、経済の先行きを勘案して決まってくる。アメリカでも日本でも企業収益の発表が次々に行われているが、従来考えていたよりも少しよいものが出てきている」と述べました。 その一方で、先行きについては「新型コロナウイルスのワクチンの接種が欧米で進んでいることで、経済が上振れする可能性が出てきたというエコノミストもいるが、私は依然として慎重に見ている。世界経済、日本経済にとって下振れリスクは無視できないと思う」と述べ、国内外の経済や金融市