東京電力福島第一原子力発電所では、廃炉の最大の難関とされる溶け落ちた核燃料の取り出しに向け、1号機や2号機で計画されている「格納容器」と呼ばれる設備にロボットを投入する調査が難航していて、このうち1号機について国と東京電力は調査を1年程度延期する方針を固めました。今も分かっていない核燃料の状態を把握する重要な調査だけに、今後の影響も懸念されます。 このうち1号機は、核燃料の大部分が原子炉を突き抜けて、その外側を覆う「格納容器」に達し、この底にたまっている汚染水の中にあるとみられています。このため去年4月、格納容器の中にロボットを投入しましたが核燃料の姿は捉えられず、今年度中に、水中を進むことができる別のロボットで詳しい調査を行う計画でした。 ところがその後、汚染水に内視鏡を入れて調べたところ、さびなどで濁りがひどく極めて視界が悪いうえ、ロボットが動けなくなるおそれもあることが分かりました。
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