無料キャンプ場や天文台がある兵庫県猪名川町の公共施設「大野(おおや)アルプスランド」が今月から、キャンプ場を一時閉鎖した。散乱した生ごみ、植物を盗むためペンチで切られた柵…。利用者による迷惑行為に悩まされ続けた結果だ。キャンプ人気の高まりと比例するように、こうしたマナー違反は全国的に増加傾向にあるといい、各地の無料キャンプ場では有料化や予約制導入などの対策を余儀なくされている。(中井芳野) ■「手に負えない」 「昨日掃除したばかりなのに…」。バーベキューの食べ残しや紙皿、割りばしなどが散乱する状況に、大野アルプスランドの管理を委託されている柏原生産森林組合理事長の平尾伊和男さん(67)はため息をついた。迷惑行為は近年深刻化しており、「ゴミ持ち帰り下さい」と書かれた看板の下にまで空き缶などが転がる。 同施設は大野山(753メートル)の山頂付近にあり、自然の中でキャンプを無料で満喫できるとSN