1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 作品、というのは何か気恥ずかしい。 うっかりヒマと勢いに任せてついこねてこねてこねあげて、 結果的にひと塊になった、この良く分からんものを呼称するとしたら、 まあ、これは作品と言う単位で括る事もやぶさかではないと思う と、ひとしきり言い訳を述べないとまず自分が 何かしらのものを作り上げたことすら認めたくないような 引っ込み思案で極度にシャイな、結構面倒くさいメンタリティの持ち主が 意外と伊藤計劃先輩であった。 意外としっかりしてなくて、ずっと逡巡している人でもあった。 伊藤先輩が亡くなってから一年経って、遺稿集も発売され、 伊藤先輩のあの光り輝く花火のような最後の3年間の執筆活動と そこから生み出された素晴らしい作品群につい