最近は、本を読む時間と同じくらいの時間をネットを見ることに使っている。 ネットでは、世界中のいま起こっていることを知ることができる。 そこには自分自身というフィルタの限界があるわけで、すべてを公平に神のごとくしれるわけではないということを、かえって痛感させられる。 それでも、めいっぱい関心を広げておいて、リンクをたどっていけば、ネットがなければ決して知ることができないようなことにたどりつけるわけで、それだけでもネットは革命なんだと思う。 でも、自分が学生だったときに身につけた知と、ネットで身につけることのできる知とは、なにか性質のちがいがあることを感じる。 それが何かはまだよくわからない。 自分が学生の頃は、マルセル・モースのことが知りたくて、レヴィ=ストロースがコレージュ・ド・フランスに就任した時の記念講演を探して、みすずのバックナンバーをコピーしたりした。 それはいまも普通の大学生がす