今月10日、台湾・台北市で、約100人もの人々がたった1人の日本人を名指しで非難するデモを行った。日本人の名は藤井実彦(ふじい・みつひこ)氏。「慰安婦の真実」国民運動(代表・加瀬英明氏)なる保守団体の幹事を名乗る人物だ。 現地メディアなどの情報を総合すると、ことの経緯はこうだ。 今月6日、藤井氏は台湾・台南市を訪問。国民党支部に設置された慰安婦像の碑文の内容が事実と異なるなどとして、設置を主導した謝龍介(シエ・ロンジエ)・台南市議に対して即時撤去などを求めた。藤井氏は慰安婦像前で市議に要求書を手渡したが、その後、慰安婦像に蹴るような仕草をしていたことが監視カメラの映像で発覚。謝市議が9日に抗議声明を発表し、台湾と日本の窓口機関である日本台湾交流協会台北事務所に出向いて、協会と藤井氏に謝罪を求めた。謝市議は藤井氏について、「謝罪するまで出国させない」とも語ったとされている。 これを受けて10