10月21日、こう着状態に陥っている香港の民主化要求デモ。産業界が保有している「特別な票」の一部を手放せば、選挙改革をめぐる対立は緩和し、格差をめぐる亀裂も埋まるかもしれない。写真は同日、香港政府庁舎付近の路上を占拠しながら、当局者と学生代表の間で初めて行われた対話の模様を映すスクリーンを見つめるデモ参加者たち(2014年 ロイター/Carlos Barria) [香港 21日 ロイターBreakingviews] - こう着状態に陥っている香港の民主化要求デモ。事態の収拾には、現地政界に絶大な影響力を有する富豪が一肌脱ぐ必要があるだろう。産業界が保有している「特別な票」の一部を手放せば、選挙改革をめぐる対立は緩和し、格差をめぐる亀裂も埋まるかもしれないからだ。 選挙制度改革について香港財界はこれまで、民主化の動きに神経をとがらせる中国政府を足並みをそろえ、概ね反対の意向を示してきた。香港