最終回。多数派工作に成功したパトリック判事が判決を主導するなかで、ウェッブ裁判長やレーリンク判事は最後の抵抗を試みる。 NHKスペシャル | ドラマ 東京裁判第4話 事後法にならないよう国内法の政治犯を適用しようとするレーリンク判事の主張は、無理な迂回をしているように思った。とはいえ後述の量刑判断で、政治家を比較的に軽く、軍人を比較的に重く主張している*1のは、私個人の感覚にもかなう。当時の政治家と軍人は天皇の下に位置づけられ、実態として軍人が優越していた。そこで天皇の存在を空白にすれば、その権力構造を正しく解釈することは難しいはずだ。 いったん病で倒れるパトリック判事は、やはり映画的なキャラクターとして出来すぎている。過半数を獲得したからといって裁判長を無視して判決文を書きはじめる展開も、史実ながら凄まじい。ウェッブやレーリンクが主人公だとすれば、これは敵役が圧倒的な数で勝利するドラマと