神経内科の友達の強力な勧めで大学病院のカウンセラーのところに時々いっている。あの有名なフロイトの長いすがあるわけではないのだが、川を見渡すことのできる気持ちのいい部屋で、すわり心地のいい椅子に座って一時間ほどおしゃべりをする。別れ、離別についての話をしていて、死別と失恋についてどう思うのか、と聴かれた。しばらく考えてから"Silence is better than rejection"。そう応えて、いってみてから自分のいったことがとても的にはまっているようでいろいろ頭がぐるぐると回り始めて黙り込んでしまった。拒否されるよりも沈黙のほうがいい。失恋のつらさは経験したものだったらわかるだろうけれども、そのつらさの極大は話しかけようとしてもそれが拒否されることである。否定されるという経験。でも死別は私が否定されたわけではない。体の一部がなくなったような気にはなるけれど、それは私の存在が否定され