現在のCG技術について、トレンドや方向性について聞かせてください。 まずは、Mayaにおける研究目標としてお話しします。実は、「破壊」に関するエフェクトを、単体のCGソフトウエアだけで完結できていないという事実があります。なぜ難しいのかというと、「破壊」は様々な技術領域が重なった結果を計算するからです。 具体的な例を一つ挙げましょう。1つの物体が破壊されるとき、物体の頂点構成――トポロジーが変更され続けながら、壊れていくことを再現するのは、実はとても難しいことなんです。破壊前と後で、同じ物体であることを、見た目でも理解できるようにしなければなりませんし。 理想とする「破壊」エフェクトは最新版のMaya 2011ではまだ完成していなくて、現在もチャレンジしているということですね。 そうですね、まだチャレンジしている最中です。少しずつ機能をステップアップしている段階と言えます。Mayaの流体エ