トヨタのような企業がAA型なる新型種類株を発行したりするのを見ると、世の中変わりつつあるなぁと思います。この株式はいろいろな意味で考えさせられるものです。まず、このAA型株式は、どちらかといえば議決権付きプットオプション付き永久劣後転換社債という性格のように思えます。5年間は売れないという点では証券ではなく劣後ローンに近いかもしれない(ローンも一定の条件を満たせば譲渡できるが)。配当が固定で元本保証(5年後以降発行額での買い取り請求をトヨタにできる)である点も株というより固定利付に近いですね。もちろん普通株に転換請求することもできるが、基本的に証券そのものがなくなるわけではなく、転換前でも当然普通社債に返済順位は劣後するであろうと思われることから、期限付き劣後債のようなものと考えるべきなのでしょう。発行価格も通常の普通株の時価と異なる価格で発行されるようですから、今の株式とは同じものでない