私は22歳の時に在家から出家して禅僧になりました。禅や仏教に関する諸々を学んだ結果としての出家でしたが、そのなかで『般若心経』についても学びました。 『般若心経』に綴られた文々の意味を知ったときは、正直なところ、私は驚きを隠せませんでした。 わずか262文字のお経に秘められた、小宇宙ともいえる凝縮された教え。神や仏を信仰しろと言っているのではない。ここに書かれている教えを信じろと言っているのでもない。 「存在の真実を見抜きなさい」 『般若心経』が言わんとするものは、その一点でした。 般若心経はもっとも有名なお経の1つ 『般若心経』の構成 わかりやすく現代語訳する 現代語訳『般若心経』 摩訶般若波羅蜜多心経(タイトル) 観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空 度一切苦厄 舎利子 色不異空 空不異色 色即是空 空即是色 受想行識 亦復如是 舎利子 是諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減