滑落し救助を待つ山岳グループのメンバー=2013年12月1日午後2時25分、富士山9・5合目付近(本社ヘリ「ジェリコ1号」から) 2013年12月に富士山で起きた滑落事故で、静岡市消防航空隊のヘリコプターによる救助作業中に落下し翌日死亡が確認された京都市の男性=当時(55)=の遺族が、静岡市に約9千万円の損害賠償を求めた訴訟の弁論準備が23日、京都地裁(牧賢二裁判長)であった。被告の静岡市側が反論の準備書面を提出し、双方の主張が出そろった。 準備書面では、遺族側が訴状で「DSV(デラックスサバイバースリング)」と呼ばれる救助器具を使用したのは誤りだった、との指摘に「DSV以外の救助器具を選択しうる余地はなかった」と反論した。 気流が不安定な中、「ホイストカット」(航空隊員とヘリをつなぐワイヤを一度切ること)が必要な、DSV以外の複雑な救助器具を使うことは困難だった、と訴えた。 また、