“個性派俳優”だが、その言葉だけで括るには「ちょっと違和感」がある。コメンテーターでエッセイスト、そして無類のカレー好き。そんな松尾貴史氏を魅了する、2023年版“六福神カレー”とは。 “推しグルメ”を公言する芸能人は珍しくないが、松尾貴史氏の場合は、いい意味でかなり特殊である。幼少期から踏んできた“場数”は桁違い。カレーに注いできた愛情の深さには並々ならぬものがある。毎週、数回はカレーを食べる生活を何十年も続けているが、その情熱はどこから来るのだろう。 「情熱という大げさなことではなく、単純に好きということに尽きると思います。わざわざネットで情報を集めることもしませんし、移動の合間とか、空き時間に見つけたお店にふらっと行く感じです。 カレーに目覚めたきっかけは中学生の頃。通っていた神戸の『サンボア』という西宮北口にあったお店ですが、もっと遡ると、父親がたまに連れて行ってくれた三宮の『オリ