2018年は、実質成長率が+0.8%に下がる中、財政収支はGDP比で+1.5%も改善した。もし、緊縮で資金をせき止めず、財政が中立だったら、単純計算で+2.3%くらいの成長率になっていたのではないか。経済運営としてベストなのは、十分に成長率が高まり、物価が上向いてから、徐々に緊縮に移る方法である。逆に言えば、景気が順調なときに、あるがままに税収で吸い上げ、還元せずにブレーキをかけてしまうから、いつまで経ってもデフレから脱却できない。これが本当の意味での日本の政策上の構造問題である。 ……… 3/19に10-12月期の日銀・資金循環統計が公表され、一般政府の資金過不足は、4四半期移動合計で-8.5兆円となり、名目GDP比は-1.6%まで縮小した。2018年各期のGDP比の平均を計算すると-2.0%となり、2017年の-3.5%から1.5%もの改善である。2018年は、輸出の停滞で成長が鈍り、