コントローラについては、さらに当初の計画から変更になった点が二つある。コネクタ接続をやめてケーブルを本体に直接つなげたことと、二つ目のコントローラにマイクロフォンを付けたことである。 コントローラを本体直付けにしたのは単にコスト削減を図るためである。基板を設計した時点ではコネクタを付けるつもりだったために、コネクタ・ケーブルが意味もなく本体内部をはい回ることになった(図4)。 ファミコン開発当時は、製品が10年以上も売れ続け、コントローラが壊れるほど遊び込まれるとは思っていなかった。実際、普及したあとに玩具店などから、なぜ交換が容易なコネクタ接続にしなかったのかという不満の声が上がっている。 二つ目のコントローラにマイクロフォンを付けようと言い出したのは上村自身だった。テレビ受像機から自分の声が出るだけで面白いに違いないという思いつきだった。ただし、実際にはあまり利用されなかった。 コント