菅井七段、まさかの錯覚 将棋は怖い。 使い古された言葉ではあるが、本当に将棋は怖い・・・。改めてそうつぶやかざるを得ないような事件が、10月18日夜、関西将棋会館で起きた。トップクラスの棋士である菅井竜也七段が、なんと反則負けをしてしまったのだ。 この日は東京と関西(大阪)の将棋会館にわかれて、B級1組7回戦の対局が一斉におこなわれていた。 将棋界の根幹を為す順位戦制度では、ただ1人の名人(現在は佐藤天彦名人)を頂点として、その下に10人で構成されるA級が存在する。そのもう1つ下のクラスが、B級1組だ。A級と比較してもさほど遜色のない13人が一年をかけて、総当たりで対戦する。 7回戦の中の一局では、橋本崇載八段(34歳)と菅井竜也七段(26歳)が対戦した。 橋本八段は数多くの名パフォーマンスで知られる、将棋界の人気者である。かつてはA級に在籍していたことからもわかる通り、その実力は定評があ