1996年から北海道テレビ放送(HTB)制作のローカル番組として放送された『水曜どうでしょう』(以下、『どうでしょう』)。 レギュラーの出演者はタレントの鈴井貴之と大泉洋。そこにディレクターの藤村忠寿と嬉野雅道を加えた4人で、国内外のさまざまな場所へ旅をする。シンプルな内容ながら、既存のバラエティにはない独自のスタイルと笑いで話題を呼び、口コミを中心に全国へと拡大。2002年に6年間のレギュラー放送が終了したのちも、数年に一度新作が発表されるなど、現在に至るまで根強い人気を誇る伝説的番組だ。 この通称”どうでしょう班”と呼ばれる4人で、主にカメラ担当を務めているのが”うれしー”こと嬉野雅道(以下、嬉野D)だ。トークで盛り上がる演者たちをカメラに収めず、車窓や風景動画にテロップだけが載るという斬新な手法をはじめ、『どうでしょう』ならではの独特の雰囲気は、たったひとりでカメラを回していた嬉野D