【正論】筑波大学名誉教授・村上和雄 世界が注目する日本の寺子屋 - MSN産経ニュース≪江戸時代から伝統の基盤≫ 日本は明治維新以来、急速に近代化、西欧化を進め、科学や技術の分野でもすぐれた業績をあげてきた。そして、いまや世界第２位の経済大国でもある。 この急速な発展を支えた基盤に、江戸時代の寺子屋教育があるといわれている。寺子屋では「読み、書き、そろばん（計算）」と呼ばれる基礎的な知識の習得に留まらず、実生活や修身に必要とされる内容の教育が総合的に広く行われていた。 １８５０年ごろの日本の就学率は７０〜８０％といわれており、その結果、明治初期における識字率は世界最高水準にあった。４５０年ほど前、布教のために日本に来たフランシスコ・ザビエルは、当時の日本人の態度や生き方を非常に高く評価していた。 時代は移って、５０年前日本の一組の親子から始まった公文式学習法は今や、世界４６の国と地域に広がり、４００万人以上の人が学んでいる。この学習法の成果はすでに１９９０年ごろに米国でも注
