2023年8月11日のブックマーク (2件)

  • 介護の賃金が上がらない理由

    先日日記を公開した際に「介護の賃金がなぜ低いのか」という意見をいくつかいただいた(統計を見ると若干上がっているようだが1、業界団体的には「従業員の確保が困難」な程度であるようだ2)。この問題は「高齢化問題(のうち特に年金財政の悪化)は少子化対策では解決しない」=「長寿化とは老いの苦しみが長引くことである」といった議論と並ぶ、長寿化議論の中核をなす問題の一つで、𝕏(ツイッター)ではよく解説しているので、この機会にブログに固定しておこうと思う。 介護の生産性を上げられない 介護の賃金が上がらない理由の一つは、介護は生産性を上げにくい――一人当たり、単位時間あたりの処理量を増やしにくいからである。 多くの労働集約産業では、機械化で生産性が大きく向上してきた。製造業ではかつて家内制手工業の時代は職人が鑿と金槌を振るって一つずつ作っていたものが、機械化により短時間でで何百という数を作るものに変わっ

    Mozhaiskij
    Mozhaiskij 2023/08/11
    介護の問題で安楽死とか言っている人たちは自分の希死念慮や自分や他人への攻撃性を正当化したいだけではないかなあ。介護のことを真剣に考えていないと思う。あと尊厳死とごっちゃにしてる人もちらほらいるようです
  • 映画『バービー』レビュー──作品と“バーベンハイマー”対応に見る「創造主の地位の簒奪」

    ※以下、結末までのネタバレを含みます。 『女の平和』が実現するバービーランドグレタ・ガーウィグ監督の最新作『バービー』は、おもちゃが主人公の子ども向けファンタジー映画とは思えないような実存的テーマを扱った作品である。ヴィジュアルはピンクを基調としたポップなものだが、聖書や古代ギリシア喜劇、メアリ・シェリーのゴシックホラー小説『フランケンシュタイン』(1818)などにさかのぼる哲学的課題を扱ってもいる。過去のSFやファンタジー、ホラーなどを消化しつつ、そこに現代的なフェミニズムなどの視点を加えた作家性の強い作品だ。 ヒロインである定番バービー(マーゴット・ロビー)は、マテル社が出している他のいろいろな種類のバービーたちと一緒にバービーランドに住んでいる(登場人物の大半がバービーかケンなので、これ以降、便宜的にヒロインは定番バービーと呼ぶことにする)。バービーランドはいわゆる典型的に「ガーリー

    映画『バービー』レビュー──作品と“バーベンハイマー”対応に見る「創造主の地位の簒奪」