小顔から覗かせる表情は、まだあどけなさを感じさせる。ベビーフェイス。「有名人で誰に似ているか?」と聞かれれば、彼を知るファンは女優の剛力彩芽だと口を揃える。 「まあ、自分では本当にそうは思っていないんですけどね」 日本ハムの谷口雄也は、笑みを浮かべながらも一般論をやんわりと否定する。 谷口の名が加速度的に広まったのは今年の春のことだ。 2月22日のロッテとのオープン戦で即戦力ルーキー・石川歩のストレートをバックスクリーンに叩き込み、27日の韓国・LGとの練習試合では左中間最深部へ140メートル弾を放つなど実戦でアーチを量産。首脳陣にその名を強く印象付けた。 <かわいすぎるスラッガー> そんな見出しがスポーツ紙上で躍る。 本人は「僕は中距離タイプ。ホームランバッターではないので」と打撃スタイルを訂正してはいるが、マスコミとしてはそのほうが語呂もいいしインパクトを与えられると考えているのだろう