梅毒患者の報告数が、感染症発生動向調査事業を始めた1999年以降で最多となった昨年を上回るペースで増えている。国立感染症研究所がまとめた今年の患者報告数(7月27日現在)は、前年同期比4割増の888人を記録。都道府県別で最多の報告があった東京都は「治療をしないと症状は段階的に進行する」とし、感染の心配がある人に対し、検査を受けることを促している。【新井哉】 都道府県別の患者報告数は、東京が最も多く278人。以下は大阪(124人)、愛知(73人)、神奈川(63人)、千葉(39人)、北海道(30人)、福岡(26人)、埼玉(25人)、栃木(22人)、静岡(16人)、兵庫(15人)、沖縄と茨城(14人)、宮城(11人)などの順。 最多となった東京都では、患者の83%を男性が占めた。推定感染経路では、同性間の性的接触が50%を占めたが、異性間も33%あった。病型別では早期顕症梅毒(2期)が42%