「いち、にー、さん…」と、10まで数えてください。今度は、「じゅう、きゅう、はち…」と、1までお願いします。今、4と7の読み方が変わりませんでしたか? どうしてですかねえ? 今日は、数字を含んだ慣用表現にまつわる小ネタを中心に、言葉という生命について考えます。 南部に歯取る唐人ありき。或る在家人の慳貪(けんどん)にして、利簡を先とし、事に触れて、商心(あきなひこころ)のみありて、徳もありけるが、蟲(むし)の食ひたる歯を取らせんとて、唐人が許へ行きぬ。歯取るには、銭二文に定めたるを、「一文にて取りて賜(た)べ」と言ふ。小分の事なれば、只(ただ)も取るべけれども、心ざまの悪さに、「ふつと一文には取らじ。」と言ふ。「さらば、三文にて、歯二つ取りて賜べ」とて、蟲も食はぬ、世に良き歯をとりそへて、二つに取らせてけり。心には得利と思ひけめども、瑕(きず)なき歯を失ひぬる、大きなる損なり。これは大きに愚
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