化学物質による健康被害を訴えるサイトの中には,ガンによる死亡者数が年々増えていることを根拠に,化学物質が広範囲で利用されていることに警鐘を鳴らしているところが数多くありますが,実際のところどのような傾向があるのでしょうか。最新の厚生労働省提供の人口動態調査を元に見てみましょう。 現在公開されている最新の統計データは平成17年度のものですが,それによると確かに日本における死因の第一位はガン(悪性新生物)です。 http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/data/010/2005/toukeihyou/0005652/t0125417/MC110000_001.html 1980年にそれまで首位を守ってきた脳血管疾患をかわし,見事に一位の座に躍り出ると,やや微減傾向にある脳血管疾患や心疾患を尻目に,どんどん人口10万にあたりの死亡率を上昇させ,2005年の統計データでは