4月26日で世界を震撼させたチェルノブイリ原発事故から20年を迎える。この間、直接チェルノブイリが影響したと診断されて亡くなったスイス人は200人。放射能を含んだ雨は、スイスにも降り注ぎ、現在でも通常より高い放射能が検出されている。 このたび連邦保険省が発表したところによると、特に影響が大きかったのは、イタリア語圏ティチーノ州南部だ。 実は、チェルノブイリ原発事故による健康への害は、本当には分かっていない。スイスでは、影響はそんなに深刻ではないと一般的に信じられている。しかし、今でも野生のキノコや肉から高い放射能が検出されることがある。 真相が分かるのはこれから スイス癌連合の疫学者、ジャン・ミシェル・ルッツ氏は語る。「本当に意味のある調査結果を発表できるまで、今後5年から10年はかかります」 旧ソ連(現ウクライナ)で原発事故が起きてから、科学者たちは健康への長期的被害について調査を行って