「農薬は危ないからオーガニック食品が安心」「『トクホ(特定保健用食品)』のコーラの方が体に良さそうだ」。特段、食に気をつかっていなくても、こんなことを思いながら買い物をしたことがある人は多いはずだ。 だが実は、こうした食の健康情報は科学的根拠が薄い。それどころか、健康効果をうたう食品や食事療法の中にはかえって有害なものさえある。 なぜ食の世界にはニセの健康情報があふれているのか。『効かない健康食品 危ない自然・天然』(光文社新書)で健康食品や自然・天然食品にまつわる情報を一つ一つ検証した科学ジャーナリスト、松永和紀さんに話を聞いた。 「自然は体にいい」という思い込みあれに効く、これは悪いなど、食と健康を結びつける情報はテレビや雑誌、インターネットなどで常に発信され、拡散されている。その中でも幅広く浸透しているのは、「自然や天然のものは体に良い」という考え方だ。 「白砂糖は体に悪い」と蜂蜜や
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