優先されるべきは患者の命!九州厚生年金病院の「職業倫理」を問う(1) 北九州都市圏屈指の総合病院として知られる九州厚生年金病院。 同病院の対応を巡り、ひとつの訴訟が動き出そうとしている。 形の上では同病院と地元 個人病院との確執が表面化したものだが、背後には、その上層部が抱える患者(受益者)軽視の姿勢と、医師の理論が支配する居丈高な体質が見え隠れする。 地域医療を共に担う「地域医療支援病院」と地元医院との関係はいかに在るべきか。 本件事案が抱える問題点にスポットを当ててみたい。 1.憤慨する地元医院長 「誰のための地域医療か!」、「訴訟の場に出てでも明らかする」-患者に紹介状を書いた後藤院長(後藤外科胃腸科医院、八幡西区)は、九州厚生年金病院の対応に憤る。 発端は今年1月19日。後藤院長は、自身が経営する医院を訪れた高齢患者の診察にあたっていた。 症状は重く、患者の息子夫婦