2020年、インターネットで「自粛警察」という言葉がはやりました。それをきっかけに、「日本は同調圧力が凄い」という議論が盛り上がりました。「同調圧力」をテーマにした本もベストセラーになっています。 私のところにも、ある雑誌から「同調圧力」の特集に原稿を書いてほしい、という依頼が舞いこんできました。この特集の「主旨」には、「世界と比べて日本社会における同調圧力は凄まじい」と記されていました。「私が原稿を書くと、企画の主旨と正面衝突してしまいますが……」と申し上げたところ、原稿の依頼は取り下げられました。 インターネットでも「日本は同調圧力が凄い」と盛んに論じられていますが、はたして、それは本当のことなのでしょうか? 根拠はあるのか? 「日本は同調圧力が凄い」という議論をみると、証拠らしい証拠はあげられていないことがわかります。 「自粛警察」の例としてよく言われるのは、たとえば、店舗のシャッタ
![「日本は同調圧力が凄い」というのは本当なのか?(高野 陽太郎) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7b89deb945625b2fd3e6a0dd6291125564323653/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fe%2F5%2F1200m%2Fimg_e53c0f072fb3a3132f62384db0c3d76195475.jpg)