2013年08月13日 精神疾患‐遺伝的要因はどれほど重複するのか 背景: 精神疾患の多くは、双子や家族を対象とした研究によって、遺伝的な原因が存在することが示されている。現在ではゲノムの解析が容易になったことから、患者や健康な人々を対象にした分子的な研究が進められている。 要約: 精神疾患は様々な種類のものがあるが、その多くに遺伝的原因がみとめられている。今年の初めには、20ヵ国80研究所から300人以上の研究者が集まった精神医学遺伝子財団(Psychiatric Genomics Consortium、PGC)によって、総合失調症、双極性障害、鬱、注意欠陥多動性障害(ADHD)、自閉症はそれぞれ完全に独立した遺伝子型が原因となっ ているわけではなく、原因となる亜型に重複する部分があることが判明した。 例えば、これらの疾患を患っている人々は、染色体上の特定の4つの部分に原因となる型を持っ