厚生労働省は17日、統合失調症治療薬「ゼプリオン」の使用後に死亡した患者が昨年11月の販売開始から5カ月で21人に上ると発表した。いずれも薬との因果関係は不明だが、同省は製造販売元のヤンセンファーマ(東京都千代田区)に対し、複数の抗精神病薬を併用する不安定な患者への使用や過剰な投与をしないよう医師向けの添付文書を改訂し、医療機関に注意喚起するよう指示した。 厚労省によると、この薬は肩などの筋肉に4週間に1回注射し、症状を抑える。今月15日までに推計で約1万900人が使用し、効果が長く持続するのが特徴という。 製薬会社の市販後の調査で、今月16日までに20〜70代の男女21人が使用後に死亡していたことが判明。死因は心筋梗塞(こうそく)や肺炎、多臓器不全のほか、嘔吐(おうと)物による窒息や自殺などもあった。投与開始から死亡までの日数も数日から100日以上のケースまであった。 この薬は主に