9.11で父親を亡くした9歳の少年が、その喪失を受け止めるべく、父の遺品である「鍵」が一体何を意味するのかを探し求める物語。原作では9.11と「ドレスデン空爆」が並行で語られるらしいが、映画で「ドレスデン」は地名としてほんの少し登場する程度(原作未読)。 映画を観ながら、なんとなく思い出していたのは「ネバー・エンディング・ストーリー」である。あの映画の少年:バスチアンが逃避するのは「『はてしない物語』というファンタジーの世界」であって、「ものすごく〜」の少年:オスカーが逃避するのは「父が存在して自分のことを見てくれている(はずだった)世界」であったりする。この対比が非常に興味深かった。かつて多くの夢見がちな少年たちがそうしたように現実から逃避して空想の世界に浸るのではなく、オスカーは大好きだった「父の思い出/父が見ていた世界」に浸るのである。 作品のネックとなる「大好きだった父(トム・ハン
![I LOVE NYという免罪符「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」 - スキルズ・トゥ・ペイ・ザ・¥](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c6d1743f064dde307379b69fc4f12098ba0565be/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2FD%2FDirk_Diggler%2F20120224%2F20120224230250.jpg)