未だに恋と言うものが分からない。 性の芽生えというか、性交の本当の姿を知ったのは高校一年生の頃。 男子としては恐らく遅い部類だ。 中学まではセックスという言葉の意味と定義は知っていたが、実際に布団やベッドの上で何が行われているかなんて知らなかった。 知ったのは高校一年の秋ごろ、友達から借りたエロ小説の挿絵でセックスの正体を知った。 それまでは精通もしてなかったし、子どもを作る方法は何らかの手段で精子を取り出して、病院かどこかで女性の子宮に入れるものとばかり思っていた。 まさか陰茎から子宮へ直に注入するなんて思ってもみなかった。 話はそれたが、そんな経緯があってか僕は恋と言うものが分からなかった。 好きな女の子とか言われても、顔や性格が好みだなぁというくらいにしか思わなかった。 そんな僕だったが、高校二年の秋ごろ気になる子が出来た。 出来たというよりは、一年生頃から徐々に潜在的に気になってい