メキシコ、ユカタン半島北部に点在する、セノーテと呼ばれる洞窟内の泉。 セノーテはかつてマヤ文明の時代、唯一の水源であり雨乞いの儀式のために生け贄が捧げられた場所でもあった。現在もマヤにルーツを持つ人々がこの泉の近辺に暮らしている。 現世と黄泉の世界を結ぶと信じられていたセノーテをめぐって交錯する、人々の過去と現在の記憶。そこに流れるのは「精霊の声」、「マヤ演劇のセリフテキスト」など、マヤの人たちによって伝えられてきた言葉の数々。カメラは水中と地上を浮遊し、光と闇の魅惑の映像に遠い記憶がこだまする。 小田監督はいまもこの地に住む人々にも取材し、集団的記憶や原風景を映像として立ち上げようと試みた。小田監督はセノーテの水中撮影のため、ダイビングを学んで8mmフィルムカメラ、iphoneなどを駆使し、これまで誰も見たことのない世界を映しとった。 『サタンタンゴ』『ニーチェの馬』で知られる映画作家タ
![映画『セノーテ』(監督:小田香)公式サイト|2020年9月19日(土)〜 新宿K’s cinemaにてロードショー、全国順次公開。小田香監督の過去作・短編作も上映予定。](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4786ffb506ef397e839354d240ffb4b6e371a556/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Faragane-film.info%2Fcenote%2Fimages%2Fogp.png)